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2012年2月 7日 (火)

生きる。

泣けば、声が変わるという事を、失念していた。
ギター教室に行って、先生に「風邪ひいた? 声枯れてない?」と聞かれ、気付いたのだ。
もっとも、其れを尋ねた先生の方が鼻声で、先生こそ大丈夫ですか、と思ったのだけれども。

起こった出来事はひとつじゃない。
いくつもあって。
いつも、心のどこかで不安だった事が、そろそろ現実になってしまうかな、とか。
蘇ってしまう記憶、とか。
そんな中で、上司から電話が入る。
そして、私はそういう事の勘って物凄く当たるので。
出る前から、少しの覚悟を持って、その電話に出た。
訃報でした。社長の。
ずっと、悪かった事は知っていた。
企業のトップなんて、多かれ少なかれ、嫌われてなんぼの所があると思う。
私だって、彼に特別な思い入れがあるわけではない。
けど。
間違いなく。
私を採用しても良いですか、って稟議書に、許可印を押したのは彼なのだ。

其の後。
また、生きる事や尽きる事について思いを巡らせてるうちに、5月に会社で起こった事とか、自分の中の事件とか、ぐるぐるに思考回路が飛んで。
昼過ぎから出掛けるにもかかわらず。
うわーって泣いて。
どうしていいか分からなくて、気付いたらシチューを作っていた。

震災以降だろうか。
自分のなかで、生きる事が分からなくなった時に、とりあえず食べなきゃ、食べる事が生きる事に直結してる、と思って、料理をするようになった。
煮込んだり、かき混ぜたりが必要な料理。
ぐるぐると、かき混ぜたら落ち着く。
そして、食べて美味しいと思えたので、生きてる事を確認して、化粧という魔法で目は誤魔化したものの、声は無理だったという、間抜けな結果である。

思考回路が次から次へと、関係ないような事を、細部でこじつけたように不安から不安へ飛び移る癖は、なかなか治らなくて。
其れが自分を苦しめてる事は分かっているのに。
断ち切れない。

昨夜はお通夜だった。
今日はお葬式。
お手伝いに行く。
彼が守り、育て上げた、自慢の会社の社員として。
恥ずかしくない振る舞いで。
最期のお見送りをしなくては、と思う。

お顔を拝見した。
誰だか分からない程、痩せていた。
知らない人みたいだった。

でも。
生きたいと願って、闘った事が伝わってきた。
全国の販社の中で1番を取り、新しい社屋も建てて。
彼は、やりたい事をやり尽くせたのだろうか。
まだまだ野望があっただろうか。
確かめる術は無いけれど。
私は、そこまでやりきった彼を、尊敬しようと思う。

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